2025.07.15.
仙台の大規模修繕にオススメ!機械的固定工法によるシート防水
大規模修繕工事の中でも、建物の耐久性や快適性を左右する重要な工事項目のひとつが「防水工事」です。とくに屋上やバルコニーといった風雨にさらされやすい部位には、定期的な防水の見直しが欠かせません。
中でも近年、多くの建物で採用されているのが「シート防水」と呼ばれる防水工法です。あらかじめ工場で製造された防水シートを用いて現場で施工するため、品質が安定しており、短期間での工事が可能です。
さらに、仙台市のように気温の寒暖差が大きく、塩害や湿気といった外的要因の多い地域では、防水層の長期的な安定性と信頼性が求められるため、より確実な防水性能が期待できる「機械的固定工法」が注目されています。
今回は、大規模修繕における「シート防水」の中でも、とくに機械的固定工法が選ばれる理由や施工の流れについて詳しくご紹介します。
仙台での大規模修繕をご検討中の方や、防水工法を比較検討中の方はぜひ最後までご覧ください!
シート防水とは、防水性の高い塩化ビニルやゴムなどのシートを貼りつけ、水から建物を守る防水工法です。
あらかじめ工場で製造されたシートを使うため品質が安定しており、短い工期で施工できるのが大きな特長で、屋上やルーフバルコニーなど広い面積に向いた防水工法として採用されています。
大規模修繕の現場でシート防水が多く選ばれるのには、以下のような理由があります。
✅工期が短く、施工の安定性が高い
✅既存の防水層を撤去せず重ね張りできる(絶縁工法)
✅耐用年数が長く、改修時も扱いやすい
特に仙台市内のマンションやビルの大規模修繕でも多く採用されているのが「機械的固定工法」です。
この工法は、塩ビシートを金属ディスクとアンカーで物理的に固定する方法で、接着剤を使わずに施工できます。
そのため、下地の影響を受けにくく、乾燥養生も不要なことから、仙台のような雨天の多い地域でも工期が短縮されやすいというメリットがあります。
ここでは、「シート防水(機械式固定工法)」の施工手順について、工程ごとに分かりやすく説明してまいります。
①現地調査・計画立案
現地調査を実施し、既存の防水層がどのような工法で施工されているのかを確認します。さらに破損や浮き・剥がれといった劣化症状の発生状況も細かく確認します。
その後、建物の構造や今後のメンテナンス性も踏まえながら最適な防水工法や使用材料、工程の流れを計画・立案していきます。
②下地処理(ケレン作業など)
防水工事において仕上がりを左右する重要な工程が「下地処理」です。施工面に付着している苔や汚れ、劣化した塗膜などを丁寧に除去します。
下地処理を丁寧に行うことで防水材の密着性が高まりより耐久性に優れた防水層を形成することができます。
➂絶縁シートの敷き込み
絶縁シートを敷設することで、既存の防水層を保護しながら下地の影響を抑え、施工後のふくれや浮きを防止します。シート防水の性能を長期間維持するために欠かせない工程です。
④ ディスク取付・アンカー固定
金属ディスクを一定の間隔で配置し、ビスで下地にしっかりと固定します。
⑤ シート敷設・熱融着
塩ビシートを広げ、ディスクの上にかぶせるように敷設します。
ディスク板と塩ビシートを熱で融着させます。シート同士の重なり部分もしっかりと融着します。
⑥立ち上がり処理
立ち上がり部分には、シートを折り返して貼り込み、端部を押さえ金物やシーリングで仕上げます。
シートの端部をしっかりと固定することで、剥がれや風によるめくれを防止してくれます。
⑦脱気筒の取り付け
下地に残る湿気を逃がすため、脱気筒を設置し、ふくれや浮きの発生を防ぎます。
✨シート防水工事完了
施工後は、防水層全体の仕上がりを細かく確認します。特にシートの重なり部分や端部の処理、立ち上がり部分が確実に密着しているかを入念に点検します。
シート防水(特に機械的固定工法)は多くのメリットがありますが、いくつかの注意点も理解したうえで選定することが重要です。
■強風対策が必要なことも
機械的工程工法では、塩ビシートをアンカーとディスクで物理的に固定するため強風地域や屋上の端部では風圧による浮きやバタつきのリスクがあります。
そのため強風が吹きやすい地域や高層建物などにおいては、アンカーやディスクの間隔を狭めて固定力を高めたり、端部や立ち上がり部分には押さえ金物や補強材を使用するなど局所的な補強を行うことが推奨されます。
■騒音対策への配慮
アンカーを打設する際には、電動工具による打ち込み音が発生します。
マンションやアパートの大規模修繕では、居住者や近隣への騒音対策・事前説明がとても重要です。
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■複雑な形状には向かない場合も
機械的固定工法は、平坦な屋上やルーフバルコニーには非常に適していますが、設備配線が多く入り組んでいたり、段差や入隅が多い複雑な形状、狭小部では施工が難しいケースもあります。
その場合は、ウレタン防水等他の工法との併用も検討が必要です。現場の状況に応じて部位ごとに最適な工法を選択することが長期的に見ても信頼性の高い防水性能を確保するうえで重要となります。
塩ビシートを用いたシート防水(機械的固定工法)は、耐久性・施工性・工期のバランスに優れた防水工法です。
特に「既存防水層を撤去せずに施工できる絶縁工法」であることから、騒音・臭気・廃材を最小限に抑えられる点も大きなメリットです。
鬼澤塗装店では、仙台市を中心に現地調査から最適な防水計画のご提案まで一貫し、お客様の建物の状態やご要望に合わせて最適なご提案をいたします。
仙台市や宮城県内で防水工事をご検討の方はぜひ一度、鬼澤塗装店までお気軽にご相談ください。お客様の大切な建物を確かな技術と誠実な対応でお守りいたします!