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2025.10.03.

外壁タイルの剥離・浮きはどう直す?修繕方法を徹底解説

マンションやビルの外壁に使用されるタイルは、美観や耐久性を維持するために重要な役割を果たしています。しかし、経年劣化や自然環境で「剥離」や「浮き」といった劣化が見られるようになります。これを放置すると、落下事故や建物の劣化につながるため注意が必要です。

特に仙台のような寒暖差や積雪の影響を受けやすい地域では、外壁タイルの劣化が進みやすく、大規模修繕工事の際にタイル補修は欠かせない工事項目となっています。

今回は、タイルの剥離・浮きが起こる原因と劣化症状を整理しつつ、修繕方法を詳しく解説します。

1.タイルの浮き・剥離の原因とは?

2.大規模修繕におけるタイル補修の流れ

3.タイルの浮き・剥離を直す修繕方法

4.タイル修繕を行うメリット

5.まとめ

外壁タイルの浮き・剥離が起きる主な原因は複数あり、それぞれの要因が重なり合うことで劣化が進行します。代表的な原因を整理すると次の通りです。

経年劣化

紫外線や風雨を長年受けることで、下地モルタルや接着剤が劣化しタイルの浮きを引き起こします。

水分の侵入と凍害

ひび割れや目地から雨水が侵入し、冬に凍結と融解を繰り返すことで下地が膨張・収縮しタイルを押し出します。仙台の冬季では特に注意が必要です。

施工不良

施工不良もタイルの浮き・剥離の一因です。新築時の接着不足や下地処理不足の場合など、施工時の手順方法に問題があるとタイルは剥がれやすくなります。

地震や振動

日本は地震の多い国であり、地震の揺れが建物に繰り返し加わることで、揺れによる振動で下地に細やかなひびが入り、付着力が低下することがあります。耐震補強をしていても、タイル自体の補強がない場合はこうした影響を受けやすくなります。

気温が安定し、降雪の心配がない時期での施工が理想的です。仙台では4月下旬から10月中旬が外壁タイル工事の最適な施工時期となります。外壁タイルは美観を保つだけではなく、建物の耐久性や安全性にも大きくかかわる重要な部分です。タイル補修を適切に行うことで、剥離防止や防水性の向上、建物の寿命化にもつながり仙台の気候環境下で長期間にわたって建物を保護できます。大規模修繕工事を成功させるためには、全体のスケジュール調整において、この施工時期での外壁タイル工事完了を目指すことが重要となり、四季の変化を活かし最適な時期に外壁タイル工事を実施することで高品質な仕上がりを実現できます。

1.事前調査・診断

・打診調査による浮き範囲の詳細特定

・赤外線カメラによる内部状況の確認

・仙台の気候を考慮した修繕計画策定

2.仮設・準備工事

・足場設置・安全対策の実施

・近隣住民への工事説明

・積雪・強風対策の準備

3.タイル修繕工事

・部分張替え、樹脂注入を実施

4.検査・完了

・補修跡を整え、仕上げ確認後に完了

・保証書発行・メンテナンス計画提案

実際の大規模修繕工事の流れについては、こちらのページから詳しくご確認いただけます

外壁タイルは美観を保つだけではなく、建物を雨風から守る大切な役割を担っています。しかし、経年劣化や気温差による膨張・収縮、振動や地震の影響で「浮き」や「剥離」といった症状が生じることがあります。これを放置すると、タイルの落下による事故や雨水侵入による内部劣化につながるため、早めの修繕が必要です。

タイル修繕の方法はいくつかあり、劣化の程度や範囲によって選択する工法が異なります。ここでは、張り替え工法エポキシ樹脂注入工法の手順をご説明します。

部分張替え工法

剥離や浮きが進行しているタイルを撤去、下地を補修したうえで新しいタイルを張り直します。これはタイルが大きく損傷したり、色や形状が大きく変わったりした場合に有効です。また特定の部分だけを対象とするため、全体的な修繕費用を抑えることができます。

①タイル撤去

ひび割れや浮きのある既存タイルを専用工具でカットし、周囲を傷めないよう丁寧に撤去します。

②下地清掃

タイルを撤去した部分の下地をブラシやブロワーで清掃し、接着に影響する粉塵や汚れを取り除きます。

③新規タイル貼り付け

既存の仕上げと調和するタイルを選定し、専用接着材を用いて貼り付けます。

④目地埋め

タイルの隙間に目地材を充填し、平滑に仕上げることで耐久性と美観を高めます。

エポキシ樹脂注入工法

エポキシ樹脂注入工法とは、コンクリート構造物に発生したひび割れや空隙部分に、液状のエポキシ樹脂を圧力をかけて注入し、硬化させることで構造体を一体化する補修技術です。この工法により、ひび割れの進行を止め、構造物の耐久性と強度を回復させることができます。

①注入用の穴あけ作業

注入する位置にドリルで穴を空けます。

②清掃作業

ブロワーで穴の中の粉塵や切り粉を除去し、樹脂の密着性を確保します。

③エポキシ樹脂注入

専用器具で穴の中へエポキシ樹脂を充填し、内部の空隙をなくして補強効果を高めます。

④アンカーピン設置

樹脂が硬化する前にアンカーピンを挿入し、構造体の一体化と補強を図ります。

⑤仕上げ処理

目地部や穴の周辺をモルタル等で充填・補修し、表面を平滑に整えます。

仙台の大規模修繕工事において外壁タイル修繕を実施することで、以下の重要なメリットが得られます。

安全性の確保

タイル落下による人身事故や物損事故を未然に防止できます。特に仙台市内の人通りの多い立地では、法的責任の観点からも大規模修繕での確実な対応が不可欠です。歩行者や車両への落下事故リスクを完全に排除し、管理組合・オーナー様の安心を確保します。

美観維持・向上

建物の外観を綺麗に保つことで、入居者満足度の向上や新規入居者の確保につながります。タイルの色褪せ、汚れ、剥離を改善することで仙台市内の他物件との差別化要素としても重要な役割となります。

資産価値の維持・向上

マンションやビルの資産価値を維持・向上させることが期待できます。外観の美しさが不動産査定に直結し、入居率・賃料水準の維持にもつながります。

建物の長期保全

早期補修により建物全体の寿命を延ばすことが可能です。予防保全のよる耐久性向上で、将来的なコストを大幅に削減し、次回大規模修繕工事の延長も期待できます。仙台の厳しい気候条件下では、予防的メンテナンスが建物の耐久性につながります。

経済的メリット

部分修繕により全面張替えを回避でき、大規模修繕工事との同時施工でさらなるコスト削減にもつながります。また、防水性能や断熱性能の回復により、光熱削減効果も期待できます。

外壁タイルの浮きや剥離は、経年劣化や水分浸入、施工不良、地震などが原因となり、進行すると建物の美観や安全性に大きな影響を与えます。修繕方法には「部分張替え」「エポキシ樹脂注入」などがあり、状況に応じた適切な方法を選択することが重要です。

仙台のように気候や地震の影響を受けやすい地域では、外壁タイル補修を含めた大規模修繕工事が建物を長持ちさせる大きなポイントとなります。さらに外壁劣化の代表的な症状として”ひび割れ”もよく見られます。ひび割れを放置すると雨水侵入や剥離のリスクにつながるため、適切な修繕が欠かせません。ひび割れ修繕については別の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。

鬼澤塗装店では、仙台市を中心に外壁タイルの調査・補修から大規模修繕工事まで幅広く対応しております。建物の安全性と維持・向上をサポートするため、ぜひお気軽にご相談ください。

著者情報

代表取締役 鬼澤 竜治

監修者

鬼澤 竜治 代表取締役

一級塗装技能士/外装劣化診断士/足場組立作業主任者/職長教育/安全衛生責任者/雨漏り診断士/ドローン操縦士/建築物石綿含有建材調査者講習

「鬼澤塗装店」代表の鬼澤竜治です。仙台市で地域密着型の塗装業務を行っており、創業70年以上の伝統を継承しています。父から受け継いだ「挨拶を大切に」「嘘をつかないこと」などの信念を胸に、誠実な施工をお約束します。私たちの経験と技術で、確かな塗装工事をご提供いたします。

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